イジワル執事と王太子は伯爵令嬢を惑わせる
「おや? 王太子妃になるために、殿下を身体でたらしこもうとしたのではないのですか?」

「たらしこむ!? な……何言ってるんですか!! そんなわけないじゃないですか!」

「そうですか……」

 怒鳴るアディを、ルースは、じ、と見つめている。己の誤解を悟ったその目は、もういつものように薄いアイスブルーの色を取り戻していた。

「では、このまま私が抱いてもよろしいですか?」
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