エレディンの乙女と青龍の守護者
カティナの顔がぱっと明るくなった。
「そとにでても、、いいの?!」
「騎士団長の護衛つき、だからな。」

『騎士団長!名ばかりではないか!』

こくこくとうなずくカティナを脇に抱え、
独断で外へ飛び出したー、、

『まさかあの時、あの子を見失うなんて。』

気落ちしていた子が、満面の笑みになった。
それだけでカミユは誇らしいような気持ちになっていた。

『笑顔にしてやりたかった、ただそれだけ。
それだけの気持ちだった。

ほんの一瞬、他に視線が移った隙に
姿が見えなくなってしまうなんてー、、』
カミユは今、形相が変わるほどに
小さな子供の姿を探している。
騎士たちを集め指示を出す。皇子に急使を送る。

『幼な子、不明。』
< 108 / 225 >

この作品をシェア

pagetop