エレディンの乙女と青龍の守護者
「ッだから、こら!暴れるな!」

「おい!さっきからうるさいぞ。」
鋭い視線を受け、サテはもぞもぞと動きを止めない自分の胸元を抱えるように押さえつけている。
「このぼうずが大人しくなくて、、」
マントの下、くぐもってはいるが子供が何やらわめいている。

『ここで騒ぎを起こしてはならない。
今は静かに、国境線まで戻るのが先決。』
ハデューはライアスが青の神官に向かうのを見送り、
すぐさまサテのほうへ手を伸ばした。
「その子をこちらへ。早く。」

またもや見知らぬ手が、有無を言わさず自分を掴みにかかる。ぐいっと鷲掴みにされ、カティナは悲鳴を上げた。
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