エレディンの乙女と青龍の守護者
「乙女よ、
貴女の身の安全のため、私は今この場で
貴女に名を贈りたい。
本来は祝福を受けた後、名を贈る習わしだが、
構わないだろうか?」
輝くような金髪の間から見つめる深い緑の瞳は、静かだが熱い輝きを秘めている。
「乙女よ、
身の安全のため良い策だと思われます。
どうぞお受けください。」
後ろに控える神官も助言する。
静かに待ち、ウェルロイドは形のよい唇を薄くあけた。
「カティナ。
貴女にこの名を贈る。」
「カティナ、、」
唇がその音を刻む。
「我がクラリス公国を代表する花であり、
紋章にもしている花だ。
貴女のように白く、凛として美しい花だ。
この名が貴女を守るように。
それからー、、」