エレディンの乙女と青龍の守護者
「なぜ先に、早くそれを言ってくれなかったの?」
「そんなに驚いたかい?」
ウェルロイドは軽く頭を振った。
「では、納得できたということかな?
この国の者なら誰でも知っている。
取り立てて言うことではなかっただけだよ。
私が乙女を守護したいと思うことは
勝手なことだろうか?」
今度はカティナがふるふると頭を振り応える。
深い緑の瞳が優しい。
カティナは今ようやく、
彼の眼差しや守護したいといいうのが
彼の母と同じ乙女という立場である自分への
慈しみからのことだったのだと理解できた。
「そうだったのですねー、、」
その途端、
がくん。
脚から力が抜けたかのように、一気に崩れ落ちる。