溺愛誓約〜意地悪なカレの愛し方〜
プシュッと軽快な音を立てたレモンサワーの缶に口をつけ、乾き切った喉を潤すためにゴクゴクと飲む。
冷たいアルコールはシャワーを浴びた直後の体に気持ちよくて、疲労感がほんのりと和らいだ。


ホッとしながら息を吐けば、タイミングよくレンジのタイマー音が鳴り響いた。


温めたばかりのパスタは帰りに立ち寄ったコンビニのもので、蓋を開けるとベーコンときのこが入ったペペロンチーノの香りが漂った。
ペコペコのお腹を刺激するように、鼻腔をくすぐる。


「いただきます」と手を合わせてパスタを口に運ぶと、ピリッとした辛さとニンニクの風味が広がっていく。


時間がある時はそれなりに自炊をするし、普段はスーパーで買い物をすることが多いから、コンビニのパスタを食べたのは久しぶりだった。


ふた口目をフォークで運び、やっぱりクオリティーが高いな、と思う。
もちろん、本格的なイタリアンと比べるとさすがに劣ってしまうものの、五百円もしないパスタでこれだけの味を楽しめるのだから、コスパはとてもいい。

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