あなたが居なくなった日。
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「何だか最近のみっちゃんは楽しそうよね」
楓に『意外』と言われたその日の夜。
口裏を合わせていたかのようなタイミングでお母さんはそう言った。
「お、なんだ?何かいいことがあったのか?」
それに対してお父さんはへんてこりんなノリで食いついてきた。
「どうしてそう思うの?特にいつもと変わらないよ?」
強いて言うなら冬休み前の登竜門、定期テストが目前まで控えているのを加味すれば気分は少し重くなるくらいだし。
「どうしてって言われると何となくなのよねぇ」
「変なのぉ」