あなたが居なくなった日。
一体なにが変わったの言うのだろう?
楓もお母さんもよく分からない。
私は何にも変わってないのになぁ。
その夜、一人ベッドの中で自分を振り返ってみたけれど、どれだけ考えてもやっぱり変わったところなんて思い浮かばなかった。
ただ、眠りにつく直前、今日も聴いた新田くんの歌声を脳内再生して思ったのは……。
いつのまにか、新田くんの歌声が胸を騒つかせるんじゃなくて優しく満ち足りた気持ちにさせてくれるようになったなと、薄れゆく意識の中で思った。