あなたが居なくなった日。
「それよ!二年生かぁ。その頃までには彼氏の一人や二人欲しいなぁ」
「そこは一人でいいんじゃない?」
「そこはノリだよ。言葉のあやだよ。流してよ」
『皆さまこんにちは。二月十一日、お昼の放送を始めます』
そんなアホな会話をしていると今日のお昼の放送が始まる。
「しかし鬼畜だよねー。
演奏会前日にまでこれをやらなきゃいけないなんてさ」
楓はピラピラとプリントを振る。
『まずは音楽科の生徒によるこちらからお聞きください』
その言葉に、ざわついていた教室は一瞬にして静かになる。