あなたが居なくなった日。
雨は朝方まで降り続け、外には無数の大きな水溜りが残っている。
その大きな水の塊に雲の隙間から注ぐ太陽の光が反射している。
ギラッギラ。
その光は強烈で、脳みそが一気に目覚める。
この分ならお昼には有る程度地面は乾いているだろう。
さすがに午後の日差しで水溜りに反射されたら授業が受けづらくなる。
「あ、三咲!おはよう」
「おはよう」
今日は珍しく駅前で楓に会えた。
楓は私よりも朝が得意らしく、いつも私の二本前の電車に乗っているはずだからここで会うのは本当に珍しい。