旦那様は溺愛至上主義~一途な御曹司に愛でられてます~
「聞いてないの? 今までたくさんの縁談が持ち込まれたけど、一度も受けなかったらしいわよ」

「そうなの……?」

「自分は恋愛結婚して、幸せな家庭を築くのが夢だからと、ご両親に何度も言っていたらしいわ」

 幸せな家庭。築き上げる相手に私を選んでくれたってことなんだよね? 信じてもいいんだよね?

 私の浮かない顔色を読んだ叔母さんが優しく微笑む。

「素敵な人だからいろいろと不安にもなったりするわよね」

「……うん」

「でも、幸せはなにもしないでやってくるものでもないから。逃さないようにね」

 叔母さんはそう言うと、胸の前でぐっと両手に拳を作った。

「そうだね」

 私も笑って、叔母さんの真似をした。
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