旦那様は溺愛至上主義~一途な御曹司に愛でられてます~

 成暁さんは私の顔を両手で包み込む。

「なっ、なに!?」

「顔が赤いから、冷ましてあげようかと思って」

 こんなことされたら余計に熱が上がっちゃうよ。

「そんな目で見つめられたら襲いたくなる」

「へっ!?」

 ぐいっと近づいた口に、本当に食べられてしまいそう。

「さっき、あいつとなに話してたの?」

「あいつ?」

「香澄とやたら距離が近かった奴」

「ああ……あれは、絵付けの仕事を褒めてくれて……」

「それだけじゃないと思うけどな」

 どういうことだろう?

 言われた意味が理解できなかったので考えてみる。

「香澄」

 優しく呼ばれて瞳を見つめ返せば、すぐに成暁さんの顔でいっぱいになった。

 触れるだけのキスを落として、私の身体をそっと抱きしめる。

 こんな場所で誰かに見られでもしたら……。

 理性が働いてもそれは一瞬のこと。再び与えられた成暁さんのキスに溺れてしまう。

 甘い時間を切り裂いたのは、ものすごい勢いで近づいてくる騒がしい声だった。

 お店の扉が開くのと、私たちが離れたのはほぼ同時。

 あ、危なかった……。
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