一期一会

合宿が終わり、休みを挟んで今日は学校だ。
重い心と身体を何とか持ち上げて自転車を漕ぐ。

休みの間、ずっと考えていた。
この考えが思い違いかどうかを。
確かめてみないと駄目なんじゃないかって。

だって高校生活は始まったばかり。
クラス替えは二年生に上がる時にあるけれど、それまでこの状況が続いたら精神的に辛すぎる。
それにこんな暗い気持ちでいたら、いつか倒れてしまいそうだ。

だからいつか倒れるくらいなら、今日私から歩み寄ってみようって。


教室の扉を開けると入学式の日よりも大きくなっている話し声というより騒音に近い程の音が耳に飛び込んできた。
きっとあの合宿で距離が近付いたのだろう。

私はその音に負けまいとゆっくりだが席に向かう。

すると私の席の左隣の女子たちが中学の卒業アルバムだろうか、それを数人で囲って盛り上がっていた。