ようこそ、恋愛指南部へ!


「入部届にサインはしたけど、部室に顔出しなさいとは書いてなかったもん!」

「屁理屈こねるなブス。ったく、この忙しい時期に手間取らせやがって……」

ため息つきたいのはむしろこっちの方だっつーの!


「ついでだ、試験勉強見てやる。おら、行くぞ」

「きゃー人身売買されちゃうー!」

「うっせぇ!黙って着いてこいドアホ」


……今度からは逃げる方法をもっと真面目に考えないとな。





「あぁ、一護に志乃ちゃん、おかえりなさい。

今丁度アップルパイが焼けたところなんだ、一緒にどうかな」


昨日と同じく、ふわりと微笑むきれいなお兄さんが出迎えてくれた。


「あぁ、頂くぜ」

って、アップルパイが焼けた??


6時間目が終わってから30分も経ってないし、そもそもどこで調理してるん……


「いつまでもふわりと微笑むお兄さんじゃ悲しいから、僕にも自己紹介させてくれないかな」

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