Adagio
「確かにそれは駄目だわ。気をつける。……綿貫も今みたいに、自分の意見を真っ直ぐ話してみなさいな。部長にそれを言えるんだから、余裕じゃない」
言葉を詰まらせる有紗を楽しそうに眺めていた宇美は、腕を伸ばしてとん、と左手を肩に乗せてきた。
「それでダメだって言うんなら、また考えたらいいよ。ペースはゆっくりでも、何だって諦めずに頑張ってきたじゃない、ね」
「はい」有紗は頷いた
心の束縛が解けて、いつの間にか、話始めたばかりの頃とは気持ちが変わっている。
(わたしがこの会社に面接に来て、宇美さんと初めて話をしたときから、ずっとそうだった)
自信をなくして自分を嫌いになってしまいそうになったとき、たくさんのアドバイスと優しさに励まされ、帰る頃には鬱々とした気持ちがすっきり晴れていたのを覚えている。
入社してからもそうだ。厳しく注意を受けた時さえも、宇美と話をした後にはいつも気持ちが持ち上がっている。
言葉を詰まらせる有紗を楽しそうに眺めていた宇美は、腕を伸ばしてとん、と左手を肩に乗せてきた。
「それでダメだって言うんなら、また考えたらいいよ。ペースはゆっくりでも、何だって諦めずに頑張ってきたじゃない、ね」
「はい」有紗は頷いた
心の束縛が解けて、いつの間にか、話始めたばかりの頃とは気持ちが変わっている。
(わたしがこの会社に面接に来て、宇美さんと初めて話をしたときから、ずっとそうだった)
自信をなくして自分を嫌いになってしまいそうになったとき、たくさんのアドバイスと優しさに励まされ、帰る頃には鬱々とした気持ちがすっきり晴れていたのを覚えている。
入社してからもそうだ。厳しく注意を受けた時さえも、宇美と話をした後にはいつも気持ちが持ち上がっている。