かんしゃ の きもち

「いや、だから、それはたまたま、見えたっていうか、見えちゃったっていうか……」
「どいつもこいつも何よ、みんなして。今も昔も、ずーっと、とくの、トクノってバカの一つ覚えみたいに」
「……あ、あのさ。ここで痴話喧嘩しても始まらないんじゃないかな」

 うるさいアンタはだまってて! と二人同時で川岡くんが怒鳴られている。
 その一方で、なぜか山本くんとマキちゃんも一触即発のにらみ合いになっていて。

 これが世にいう、修羅場というもの? なの?

「洋子ちゃん、知らないかもだけどー。マキちゃんってさ。実は山本の事、ずっーと好きだったんだよねー」
「はぁ」

 この状況に困惑する私を見ながら、あはははー、と能天気に由利ちゃんが笑った。

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