かんしゃ の きもち
雷鳴みたいな大声がして。
「何があったっ! 大丈夫かっ!?」
とっても大きくて、温かい物に包まれた。
「あれ? 東吾さん、どうして」
「隣で接待の最中だったんだが、急に壁向こうが騒がしくなるわ、ヨーコさんの大声が聞こえるわで、居てもたってもいられなくなって」
ふと、周りを見回すと、みんなこちらに釘付けで動きが止まっている。
「あー、鈴原さーん。六月はどーもでしたー」
能天気な声がこの変な空気を破った。さすが昔から空気を読まない由利ちゃんだ。