かんしゃ の きもち

 川岡くんも何か言いたそうにしていたけど、あえて声はかけなかった。というか、何も話すことがなかった、というのが正直なところで。

 居酒屋からでたところでは、マキちゃんと山本くんに出くわした。

 山本くんはあからさまにギョッとしていて、対するマキちゃんは至って普通にこちらを見た。

「そっか、もう帰るんだ」
「うん。……やっぱり、私には無理だったみたい」

 そういうと、マキちゃんがだよねぇ、と笑った。

「ごめんね。なんか、無理矢理、つき合わせてしまって」

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