極上御曹司の愛妻に永久指名されました
「紫、大丈夫?」
「だ、大丈夫。ただ、サイズが合ってないかなあって……」
つっかえながらそう伝えると、彼女がカーテンの中に入ってきた。
「どれどれ……って、紫ピッタリじゃない」
「駄目だよ。こんなの恥ずかしくて無理」
ブンブン首を左右に振りながら否定する。
「何言ってんの。似合ってるよ。恭一くんや尊くんだってきっとそう言う。はーい、カーテンオープン!」
小春が明るく言ってシャッとカーテンを開けると、咄嗟に自分の肩を抱いて胸を隠した。
「ちょっと!小春〜!」
声を上げて彼女に抗議する。
「紫ちゃんってスタイルいいよね。似合ってる」
にこやかにコメントする長谷川。
「馬子にも衣装だな」
顎に手を当て、私を値踏みする風間。
ふたりともいつの間にかスーツに着替えていて、いつもの三倍増しでカッコイイ。
それに比べて私はなんてチンケなの。
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