極上御曹司の愛妻に永久指名されました
「ねえ、私達のドレス手配したのって長谷川?」
「うーん、どうだったかなあ。まあ、細かいことはいいんじゃない?よく似合ってるし、卒業式の謝恩会もそれ着てきたらいいよ。あいつの反応楽しめそうだし」
長谷川は謎めいた言葉を言って面白そうに目を光らせる。
「あいつ?」と聞き返したが、彼は教えてくれなかった。
「何でもない。こっちの話。ほら、恭一が呼んでるよ」
長谷川にトンと背中を押され、タクシーの前に立つ風間の元へ行く。
また彼と同乗か。
「帰りくらい小春と一緒に乗りたかったな」
ハーッと溜め息をついたら、風間に笑われた。
「俺と一緒にいてそんなに溜め息つく女初めてだよ」
「風間達と一緒にいると疲れるの。パリに来てから、バタンキューですぐ寝ちゃう」
変な神経使ってクタクタになるんだよね。
文句を言いながら私が先にタクシーに乗り込むと、風間も続いた。
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