あなたの心の片隅に。


触れるだけの。


触れるだけ…



そのはずだった。





なのに。

久しぶりに触れた夏妃の肌。



抑えられるほど俺は大人にはなれてなかった。




愛し合っていた頃を思い出すかのように



深いキスを






そして、





チクっっ




夏「えっ?」



驚いた顔でみる夏妃



俺「ごめん。」




どうしても、これが現実である証拠が欲しかった



こんなこと幼稚だってわかってるけど




夏「ううん。壮一郎さんとこういうことしないから。バレないと思う」




俺「そっか」



おれは勝ったような気分になった。





親父に取られたあの日。
悔しくて悔しくてたまらなかった。





やっと取り返すことができた






俺「愛してる、夏妃」





夏妃「私も」





やっぱり俺は夏妃が好きだ。




まさか、お前が聞いてるなんて
夢にも思わず。




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