日向はキミのもの。
「なー、日向ちゃん」
「は、はぃ?」
「今度遊ばない?」
えっ・・・・・・、優希と遊ぶ!?
ここ最近 優希を観察して思ったことは、男女問わず人気。こんな根暗の私が一緒に遊んだら 飛んだ騒ぎだ。
「いや、遠慮しとく。」
「なんで??そー言わずにー」
優希はゴリ押ししてくるけど、受け入れる気は全くない。
「なんで私なんかと遊ぶの?
優希には、たくさん友達いるでしょ」
「うーん。俺は日向ちゃんと遊びたいの。」
「ほへっ!?」
「いや?」
わ、私と遊びたい???
いやいや、思ってないでしょ。1ミリも!
「私と遊んでも楽しくないよ」
「また、そーいうこと言う!!
絶対面白いよ!!」
こんなことを言うから日向なんて私には似合わないんだ。
「ま、とりあえず 次の日曜日××駅集合ね」
「はっ?」
「じゃあねー」
遊ぶなんて一言も言ってないのに。
声をかけるまもなく、優希は男子の方に行ってしまった。
「日向ちゃん!」
「なに?」
「ここわかんない。。。」
後ろの席の女の子が話しかけてきた。
この子とは、昨日友達になったんだ。
私が ひなたぼっこ の本を落とした時、拾ってくれて
美玲(みれい)ちゃんも ひなたぼっこ 知ってたみたい。
それで、喋るようになった。
「えっとね、ここは こうだから・・・・・・」
「あ~っ、ありがとう!!」
「いいえ、どういたしまして。」
「日向ちゃんって、どうやって勉強してるの?
塾習ってる?」
「塾は、習ってなかったけど3年生だから今年から習い始めた。」
「そうなんだ~っ」
「美玲ちゃんは?」
「今は習ってないんだけど、迷い中。
このままだと志望大学キツイみたい。」
「そっか。」
あえて、どの大学かは聞かないでおいた。