怨返し─赦されない私の罪─
「面倒くささの極みだな...まぁ、俺が捕まることは無いだろ。目撃情報が警察へいったら真っ先にあの二人が捕まる。それはそれでいい。あの二人は俺のことは喋らんだろうしな〜。」
「なぁ京吾。お前にとってあの二人は仲間か?それとも友達?それか自分を守る駒か?」
竜は京吾が昔の最悪の父親に似てきてしまっていると察し、表は冷静に振舞っているが内心心配でしょうがなかった。
親友であり家族のような京吾の思い描くように事を進めてやりたいが、そのせいでどんどん黒く染まっているように感じていた。
京吾は大きくため息を吐き、窓の外の夕日を眺めながら答えた。
「....さぁな。あの二人は仲間であり、友達であり、駒である。俺も出来る限り上二つがいいさ。だが...状況で変わってくるよなぁ〜。うん、そこはしょうがねぇ〜。」
「...でもこれ以上騒ぎを大きくすんなよな。俺だって常日頃マーカーされてんだ。特に今回お前絡みで動けなくもありつつある。
俺の為に、お前の為にくれぐれも大人しくしててくれよ。」
そう言われると京吾はため息を吐き、布団の中に入って静かに目を閉じた。