怨返し─赦されない私の罪─
ただね、依奈。私は....納得してても悲しいよ...
祐子。私、保健室へ行ってくるから先生に言っといて。」
そう伝えると、美苗は黙って教室を後にした。そんな後ろ姿を見て、依奈は心がチクチクと痛くなり、その様子を見ていた来希は少し救われた。
「....まぁ....来希の言ったことは分かったから...だけど、もう私達に関わらないでね....」
「あ、いや、待ってくれ。放課後、体育館裏に来てくれないか。そこで改めて話をさせてくれ...それと、俺の罪滅ぼしの話を聞いてもらいたいんだ....」
そう言うと来希もその場を離れ、自分の席からそのやり取りを見ていた清都の方へ戻って行った。
「...なぁ来希、あの話は本当なのか?」
「は?嘘に決まってんだろ?んなの微塵も感じてないわ。体育館裏に来たら速攻捕まえて体育館倉庫に連行して、ボッコだ。写メもとって完璧な口封じすんぞ。」
「....そもそも来んのかぁ?あんなこと言ってたけど、完璧に信用はされないだろ。」
「来るさ必ず。少なくとも千澤は来る。俺が喋ってた時あいつの顔みたか?まるで同情するような顔、全くもって信じ切ってた。章太のやつもそうだったなぁ...二人揃ってあまっちょろい奴らだ。」
来希は笑みを浮かべながら、佐々木と依奈の方へ視線を移した。