怨返し─赦されない私の罪─
「章ちゃんは...小学生の頃もいじめられてて....私が助けてたの...
先生に言おうと言ったけど、章ちゃんは...「傷付けられて痛いのは自分がよくわかってるから、そんな苦しみを相手にさせたくない」って言ってたの...それくらい、優しかったんだ。」
「そう....だから、私の言葉は信用出来ないって?」
「ううん...あなたの言う通り薄々は気付いてたの。だけど、認めるのが怖かった。
...静華さん、悪いけど今までの話全部聞かなかったことにしてください。」
出会ってからどこか余裕が見られていた静華の顔が、ピクっと眉を動かして冷静な顔が壊れていく。バッと立ち上がり依奈に近寄った。
「どういうこと?あなたは何を考えてる?」
「私は章ちゃんを裏切った罰を求めてた。だけど、幽霊に人に襲われて何故か抵抗してた....
だけど、今ハッキリと分かった。私は章ちゃん自身に罰を求めてた。章ちゃんが私を恨んで攻撃するなら、私はそれを受け入れる。死んだって構わない。だって...私はそれ程酷いことを....」
静華はギリッと歯を食いしばり、右手で依奈の頬を叩いた。皮膚が叩かれる音が部屋に響き、依奈はその場で倒れ込んだ。左頬が中から蜂に刺されてるみたいに、ジンジンとして痛かった。
口の中には鉄の味が少しづつ広がった。
静華は依奈を鋭く睨みつけ、息を荒らしていた。