怨返し─赦されない私の罪─

だけど違った。あなたは章太がイジメを受けているのを知っていながら、私にも誰にも助けを求めなかった。見て見ぬ振りをした....」


「....わ、私は...」


「今更言い訳しないで見苦しい。朝一に学校に訴えたわ。"イジメが原因じゃないのか"ってね。だけど、学校側は"そんな事ない"の一点張り。調査はするとか言ってたけど、もし発覚してもそれは闇の中....

あんた達....本当に卑怯よ....卑怯者の集団よ。自分の事しか考えてない自己中の塊よ....」


「私だって!...章ちゃんを助けたかった...だけ」



「言い訳するなって言ったでしょ!!!?
結局あなたは口だけ!!助けたいとか言っておいて実際行動してない!少しでも楽な道を行こうとするんじゃないよ卑怯者!!
どうせ章太がイジメられて、自分は標的じゃなくてホッとしてたんでしょ!!?
直接の死因じゃなくてもあなたは見殺した!

あなたは人殺しよ!!」



京吾にも言われたワード、"人殺し"。今の依奈にとってそれは最悪なワード。依奈の心臓がまた締め付けられる。


「ひ....人....殺し....?」



「そうよ!!人殺しよ!!章太を見殺した人間全員人殺しよ!!自分は手を汚さない一番の卑怯者!!
もう二度と私の前に現れないで!!声も!姿も見たくない!!
章太を返してよ!私の息子!私の希望だったあの子を返してよ!この人殺し!!!」
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