怨返し─赦されない私の罪─

「なぁ京吾、もうやめとけって。警察もいるんだろ?上手くいったのは今回だけだって。こういうのは騒ぎ起こしちまったら手を引くことだ。」


「助言は受け取っておくが、俺は辞めねぇよ。ゲームやっても女がいても、金がいくら降ってこようと、ストレスが溜まるんだよなぁ〜うん。溜まりすぎてそれこそおかしなことしそうなんだわ。
それに、今回の玩具は俺に反発してやがる。きっちり正さなきゃなぁ〜。」


「それこそやめとけ。反発してんならそれこそ自滅覚悟で警察にチクるぞ?そんなことになったら...色々と手間が増えるだろうが。」


京吾はゲームを強制的にやめ、竜の持ってきた果物の中から林檎を取り出して食べ始めた。


「実際に手を出すのは俺じゃねぇ、俺はあくまでも安全地帯だ。その安全圏内に入ったら直々にやる。そこまで俺も馬鹿じゃねぇ。」


「それならいいがよぉ....頼むぜ?今は丁度江木さんから頼まれていないシーズンだが、頼まれたタイミングでお前がやらかしたら、報復がいつになるのやら。」


「お前江木さんとまだ絡んでんの?それこそやめとけって言っただろうが。俺と違ってお前の場合規模がやばいだ」


京吾の話途中で病室のドアが開いた。京吾と竜はドアの方へ目線をやると、そこには清都と来希が立っていた。二人は竜の姿が目に映ると、分かりやすいほど身体を硬直させた。
< 98 / 313 >

この作品をシェア

pagetop