キミに伝えたい言葉がある



「・・・まじか」
「まじだー」


にこにこと莉桜菜は、お金を入れて機械を弄っていく。


諦める事ってこんなに簡単だったかな、と俺は自分でびっくりした。






好んでプリクラを撮る奴らってすごいな、と思った。
2回目だが、全く慣れない。
プリクラを取り終わったころは、げっそりとしていて、デコレーションしている莉桜菜の隣で俺はげんなりしていた。


「プリクラ、嬉しいな」
「・・・そうか」
「これ、半分こね」


しかも、勝手に半分こしてくれる奴だったみたいだ。
バリッと二つに分れた一枚を俺に渡してきた。
前は、全部莉桜菜にあげたが、今度は俺も貰うことにする。
受け取って、映っている自分たちを一度見てから、ショップバックの中に入れた。


「楽しんだか?」
「うん!」
「それなら良かった」


今日は、莉桜菜が楽しめればそれでいい。
そう思うことにした。


「ね、真司君」
「なに?」
「私、お腹、空いた」


スマホで時間を見てみると、昼ご飯の時間になっていた。
言われてみると、俺も腹が減ってきた。


「飯にするか。何食べる?」
「お肉食べたい!」

「・・・」


とりあえず、フードコートに行けば何かあるだろう。
俺たちは、ゲームセンターを出て、嬉しいことにその隣にあるフードコートに向かった。
昼飯時なので、客はそれなりに多い。
席を取ってから、何を食べるか店を眺める。


< 225 / 249 >

この作品をシェア

pagetop