キミに伝えたい言葉がある
「・・・まじか」
「まじだー」
にこにこと莉桜菜は、お金を入れて機械を弄っていく。
諦める事ってこんなに簡単だったかな、と俺は自分でびっくりした。
好んでプリクラを撮る奴らってすごいな、と思った。
2回目だが、全く慣れない。
プリクラを取り終わったころは、げっそりとしていて、デコレーションしている莉桜菜の隣で俺はげんなりしていた。
「プリクラ、嬉しいな」
「・・・そうか」
「これ、半分こね」
しかも、勝手に半分こしてくれる奴だったみたいだ。
バリッと二つに分れた一枚を俺に渡してきた。
前は、全部莉桜菜にあげたが、今度は俺も貰うことにする。
受け取って、映っている自分たちを一度見てから、ショップバックの中に入れた。
「楽しんだか?」
「うん!」
「それなら良かった」
今日は、莉桜菜が楽しめればそれでいい。
そう思うことにした。
「ね、真司君」
「なに?」
「私、お腹、空いた」
スマホで時間を見てみると、昼ご飯の時間になっていた。
言われてみると、俺も腹が減ってきた。
「飯にするか。何食べる?」
「お肉食べたい!」
「・・・」
とりあえず、フードコートに行けば何かあるだろう。
俺たちは、ゲームセンターを出て、嬉しいことにその隣にあるフードコートに向かった。
昼飯時なので、客はそれなりに多い。
席を取ってから、何を食べるか店を眺める。