君影草は誠を乞う
そんなことより、
さっきから、視線を感じるんだけど…
さっき聞こえた足音からして、
若い男二人ってとこかなぁ
私は、クルリと後ろを振り返り、
口元に笑みを浮かべながら
「おにーさん方、
別に隠れる必要ないですよ。」
と言った。
うん、何事も笑顔は大切だ。
人は、第一印象が大事だし!
と思ってたんだけど…
アレ??
なんか明らかに
めっちゃ警戒されてるんだけど…。
え…笑顔…アレ?
しばらくして
息を潜めていた、二人の男は、
姿を現した。
現れた男を見ると、一人は栗毛、
もう一人は黒髪で、どちらも、
相当な美丈夫であった。
私もこんな顔に生まれたかった…。
くそ〜羨ましい!!
心の中で、そんな嫉妬していると、
二人の男は、
刀に手を掛け、戦闘体制をとると、
こちらを睨むように見る。