perverse

「じゃあ、どこか行こうか。来月だったら新居でくつろげるのにね」

あっ、そうか。そういう手があった

「家に来ませんか？」
「美波の家、いいの？」
「だって結婚するんだったら、全然変じゃないでしょ？聞きたいこともあるし」
「聞きたいこと？」
「秘密」
「ケチ」

と嬉しそうに笑う宙さん

数時間前のあの不安そうな宙さんはどこにいったのだろう？
意外と引きずらないタイプなのかも

ということで、我が家に来ることになった


「美波の手料理が食べたい」

という宙さんの希望を叶えるため、スーパーでお買い物

「何食べたいですか？」
「何でも」

私が料理ができないと思っているのか、あまり意思がないのかよくわからない

でも、ちゃかりビールとか酒類をカゴに入れている姿を見ると確信犯？って思ってしまう


自宅のマンションに到着

我が家の駐車場は親が転勤地に車を持って行っているため空車だ

そこに駐車し1階の我が家に向かう

リビングに入り宙さんが真っ先に向かったのは、ベランダ先にある庭

母がガーデニングが趣味で、いろんな種類の花を育てている

この3LDＫを一人で住むのは贅沢な話

私がワンルームを借りて転勤中だけ人に貸すという選択肢もあったけど、この庭を維持したい母が反対し結局水やりで私がここに一人で残ったのだ