perverse
宙さんの車に乗り込む

「どこか行きたいところある?」

たぶん宙さんはこの後のことを考えているはず、なのに聞きますか?

「疲れたからゆっくりしたい」

ちょっと意地悪に攻めてみた。でも気疲れしているのは事実だけど

「じゃあ、前みたいにホテルでも行きますか?」
「えっ、予約取っているんですか?」
「取ってない」

もし、私が行くっていったら本当に行きそう

「でも今日はアレでできないですよ」

もし宙さんが私を抱きたいのなら、本当のことを知ったほうがいいかと思い言った

でも、キスはしたがまだ一回もやっていないのに生理の話をするのは気が引ける

シティホテルは高額だし・・・いつも出してもらっているから悪いかなとも思っている

そんな頭の中でブツブツ考えている私にクックックッって笑っている

「美波って正直だよな」

って言い、運転しながら私の右手の指を絡めてくる

「美波は俺とヤリたいんだ」

笑いながら茶化してくる

あれっ?

生理の話をするってことは、そういう事だよね

思わず顔が真っ赤になる

でも運転中だから気づかれていない

「買い物でも行こうかと思っていたけど疲れているようだから、今日は送るだけにしておくよ」

これでお別れなのは寂しいな・・・

「美波、寂しい?」
「寂しいです」

珍しく素直な私
そんな私を横目でチラッと見てニコニコしている

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