perverse
えっ、そんなキツイこと言う?お母さん直球勝負すぎ

なんて思うと、女は『チッ』と舌打ちをしてこの場から離れていった

その後ろ姿を眺める私。あまりのお粗末さに声が出ない

お母さんと目が合う

「今さっきの人ね・・・」

お母さんが気まずそうに話し出す

「翔……さんの奥さんですか?」

向こうに気を使わせないよう、こちらから話を切り出した

コクンと頷くお母さん。少し焦っている?

「ごめんなさいね。こんな所で会うなんて思ってもいなくて。宙に怒られるわ」
「いえ、宙さんの話を聞いて一度見たいと思っていたので。それより彼女私のこと気づいていなかったような・・・」

勝ち誇ったような笑顔になっている私がいる

「あの人はね、自分のことしか興味がないの。さっきも自分が欲しいものの請求しかしていないでしょ?」
「そうですね。一度も私と目が合わなかったので、おねだりが忙しくて私の存在に気づいていないかもしれませんんね」
「たぶん、そうだと思う」

先ほどの彼女の捲し上げていた雰囲気も忘れて、私達は翔の嫁の事をネタに笑っていた
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