perverse
『そうね。仕方ないわ。そう思うように仕向けた翔達が悪いから仕方ないわ。宙もそのつもりだと聞いているから。あの子達の態度を見るとそれもありかなって私も思っている』
「すみません」
『美波ちゃんのせいじゃない。反対にこんな難ありの家にお嫁に来てくれるんだもん。こちらの方が頭が上がらないわ』

お母さんが言う意味もわかる。実際、初めて見るあの親子は、普通ではない雰囲気を醸し出している。たぶん何も知らない人なら、この段階で逃げ出す人もいるだろう。

それぐらい関わりたくないオーラ満載な人

その後、お母さんは帰って行き、私は今日揃えた調理グッズで夕食の支度を始める。ありきたりだけどカレーとサラダを作ってみた

何もかも新品の物に囲まれている私。それだけでも贅沢で、幸せを感じる

結婚ってこんなものなのか・・・

ありきたりで、普通の生活。ただこの空間に一緒に住むパートナーがいるということで、そこから家族が生まれる

今日見たあの風景

あの独特な嫁と子に囲まれた翔は、今幸せなのだろうか?

たぶん普通の生活が行われていないのは安易に想像できる
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