perverse

ただ翔の様子がいつもと違うので私の事でショックを受けたのだろうと、宙さんは言っていた。
『取りあえず挨拶も終わった。当分会う事はないから。結婚式もよばないし』

意外な言葉。その部分は私も気になっていたけど、兄弟だから覚悟はしていた。

「大丈夫なんですか？」
『両親とも話したんだけど、特に嫁はマズイだろ？俺の仕事関係のこともある。だから病欠にでもしようかと思っている。もちろん、最初からアイツらには言わないけどね』

もし私と結婚しなければ、翔家族は結婚式に呼ばれていたのだろうか？嫁のクレイジーさを考えると、私でなくても同じ待遇だったかもしれないが、翔に対しては申し訳ないとは思っている

その後、宙さんのマンションに到着
今日はお泊まり
部屋に到着しお風呂の準備。シャワーだけでも良かったんだけどなんか今日は疲れたので、お気に入りの入浴剤でも入れてゆっくりしたい気分

『暑いのに、お風呂入るの？』
「疲れたので、ぬるま湯でゆっくり浸かろうかなと思って」
『一緒に入っていい？』

えっ、意外？今までマイペースでそんなこと言ったことなかったのに。どうしたんだろう？

「恥ずかしいからヤダ」
『翔と入ったことあるでしょう？』

宙さん、どうしたんですか？ずっと翔のことなんか言わなかったのに、翔を気にしている宙さんがおかしいと思うのは私の気のせいだろうか？

「ヤキモチ妬いているんですか？」
『何で？』
「翔の話がでたから」
『美波が翔と再会して心が動いたらって思うと、気が気じゃなかった』

そんな事を気にしているの？いつもの大人の彼ではなく、子供じみているので思わず笑いがこみ上げてきた

「面白すぎです。そして嫉妬してくれるの嬉しいです」
私の素直な気持ちを言葉にしてみら、宙さん照れて顔が赤くなっている

「かわいいですね。宙さん」
いつもの逆パターンで、宙さんをいたぶる私。初めての事で逆転した感じだ