perverse

「そうみたいですね」
『気づいた？』
「はい。態度がミエミエでした」
時間は午後7時なのにまだ日は暮れていない。私はそんな夏らしい景色を、窓の外からボッーと眺めていた
しばらく会話がなく音楽だけが耳に入る

『俺が帰るのを急かしたかわかる？』
「戻ってきた嫁に、私が攻撃されるから？」
『それもあるけど、正解は違うんだな
「正解？」
『翔は二階の自分の部屋に戻っただろう？そしてアイツは子供がいるにも関わらず戻ってこなかった。何でだと思う？』
「話し合い？」
『違う。アイツ相手にまともな話なんてできないだろう？』
「じゃあ、何ですか？」
『やってるんだよ。二階のあの部屋で。しかも激しいヤツ』

今、何言いました？
そりゃ私も翔と付き合ったて行った時、やったことはあるけど、家に誰もいない時だった
「最低」
小さい声で思わず呟いてしまった。たぶん心の溜息だ
自分の子供を1階に置いて快楽に走るなんて、
しかも親がいる実家で…信じられない

「あの時のアイツの声、大きいから美波に聞かせたくなかった」
「宙さん聞いたことあるんですか？」
『あるよ、隣の部屋だから』
「そんな激しいんですか？」
『聞きたい？あー思い出すだけでも気持ち悪い』
「ごめんなさい。ちょっと興味があったんで」
『今夜、教えてあげるよ』
「やっぱ、遠慮しておきます」

とこの話は終わってしまう

お父さんが嫁に、翔のことで責めたのは実は私の為だったことを宙さんが教えてくれた。お父んが彼女の時間を奪って私に目を向けさせないようにしてくれたとのことだ。
過去に何度もその件に関して話したけど、効き目がなかったらしい