perverse
18 バスルーム
昨晩はいろいろ考えて眠ることができなかった
朝から身体がダルい
どう考えても解決策など見つけることなどできるはずもない
みすぼらしいシンデレラは王子様が迎えにきてくれたけど、私はそれにもなれないのか
27歳にもなってこんな事で落ち込むなんて笑けてくる
翔に捨てられた時は付き合っていた4年の月日が重荷になったけど、宙さんとは1ケ月とチョイ。傷も浅いだろう。傷つくのも慣れているはず

あー寝不足で、ネガティブな事しか考えられない

早起きした私は、身支度を整え早めに出勤する
時間は朝6時
朝の清々しい空気が気持ち良い
私の気持ちとは裏腹に今日も天気が良さそう
食欲もなく朝食も取らず駅とは反対の道を歩いている
誰にも相談できず思い悩んでいる私

翔と4年前別れた時わかったこと。別れても別れなくても全てその選択が自分の人生であること。どう後悔してもそれが私の人生

あの時の私が例えば昨日の翔みたいに待ち伏せして縋っていれば私の人生変わっていたかもしれない
それができなかった4年前の私
今の私が振り返ってみても世間知らずだった

4年前の環境に今の私が遭遇したら、適当に翔を転がして次の良い人が見つかるまでキープするだろう。決して私から別れなんて告げない

年を重ねるたびに要領とかズル賢さとかが身についている。それは経験とか体験からくるもので、今の私は4年前の私とは違う思考がある
23歳の私とは違う27歳の私
宙さんに彼女がいたとしても真正面から物事を見ようと思う。4年前の私はおざなりにしてしまい現実を見ようとしなかった
その失敗の原因がここ数週間でわかったわけで、落ち度は私にある

歩いてきたのは地元の神社
住宅街にあるのに森林で囲まれていて長い石の階段を上っているとマイナスイオンで清々しい気持ちになる
悩んだ時や不安がある時はここにパワーをもらいにくる私の儀式
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