perverse
「前の勤務地で食事とか一緒に行く子はいたけど特定ではなくそういう子が何人かいたって感じかな」
院長の娘の名前が出てこないのはどうしてだろう?確か結婚申し込まれたとか言ってたような

「そうなんですか。宙さんって彼女いない歴ってどれぐらいですか?」
結婚するんだもん。それぐらい聞いても良いよね

宙さん無言だ答えに戸惑っているように思えるのは私だけだろうか?

「答えられないんですか?」

今でも二股をかけている?

翔の話が事実かもしれないということが、確信に変わりそうで落胆しそうになる私

『どうしたの?美波らしくないよ』

宙さんのその言葉を聞いて唖然とした。私らしくない?言われてみたらその通りだ。答えを求めすぎている

「そうですか?」
『そんなに、知りたい?過去の事』
「はい」
『何度も言うようだけど特定の彼女はいない。だからイナイ歴にカウントできない』

宙さんが言っているこれが真実なのか?それとも翔の方が真実なのかまだ私には見極めることができない
そうこうしてる間に、注文していた料理がやってきた。

二人とも無言で食べて店を出る
元カノの事を聞いたのがいけなかったのか?
それならばハッキリ言ってもらわなければいけない。私達はただの恋人同士ではなく、結婚をするのだから
帰りの車も無言になるんだろうなんて思っていたら
『翔に何か言われただろう?』
「わかりました?」
『わかるよ。美波の態度がおかしいし、翔が会いに行くっていうことは俺の悪口を吹き込むためだというのはわかっていたから。何て、言われた?』
「女癖が悪いって」
爆笑。宙さん
「そんなことだろうと思った。俺の足を引っ張る事しか考えていないから」
< 169 / 294 >

この作品をシェア

pagetop