perverse
19突撃
次の日の朝、目が覚めると宙さんの腕の中

あの後、何回も宙さんにイカされてしまい身体は悲鳴をあげるぐらいクタクタ
27年生きてきて初めての経験

行為の中、快楽から自分から欲したのも初めて

今まで片手ぐらいしかいない人数の男性に抱かれたけど、こんな淫らな自分になる事はなかった

宙さんは私や翔よりも経験豊富

と頭に思い浮かんだのは、院長の娘のこと

顔も名前も知らないのに宙さんに心も身体も全部思いっきり愛された私にとって、彼女の存在は鬱陶しい以外何もない


時計を見ると午前6時
今日は平日で、二人ともいつも通り仕事がある
朝食の用意をしようと宙さんの手を離し起き上がろうととした時、目が合った
「おはようございます」
立ち上がろうとした時、ベッドに身体を埋められる

「今日仕事ですよ」
『もう少しだけ』
って余韻を味わいたいのか、彼の腕が私の身体を再び巻きついた
「今日、仕事ですから5分だけですよ」
『昨日の美波はかわいかったのに』
なんて言うから、夜の事を思い出してしまう
「もうっ、言わないで下さい」
言い返す、私の顔は真っ赤になっている。思い出すだけでも恥ずかしい

『これから、もっともっと気持ち良くさせてあげるから』
耳元で囁く宙さん

昨日の私彼が見てもわかるように感じていたのか、認められている?これからの話をしてくれている。やっぱり二股をかけているなんて思えない

それから離れない宙さんをシブシブ離し朝食を取り出勤

マンションから駅まで徒歩5分
新築で急行や特急も止まり翔1人の収入では絶対買えない物件だ

そんなことも含めて翔のやっかみなのか?とも思えるし、全部が嘘とも思えない私もいる

4年前の私だったら、信じていたのに。私を信じられない人にした翔が、今回、私を引っ掻き回していると思うと、また腹が立つ
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