perverse

『その事を誰から聞いた？』
「翔さんから聞いたの。大学のコピー機のメンテで毎月来てくれるからたまにお茶するの」
『お前、翔とも関係を持ったのか？』
「関係なんかありません」
『翔から聞いたんだよね。関係を持ったて』
「1回だけ…」
って素直に認める。やっぱ、やっているんだ。ビッチ決定！って心の中で呟く
「宙のことを相談して、どうしても取り返したくて。一回やったら協力してくれるっていうから」
『先ほど私の婚約者をアバズレと酷い言葉で揶揄されましたが、その言葉貴方にお返しします』
「私は貴方を取り返したくて仕方なくやっただけ。わかってよ」
『わかる訳ないでしょう？私は貴方の道具ではありません。婚約者の谷口先生と結婚するのが貴方にとっても病院にとっても最善の道です』

宙さん以外に婚約者がいるんだ
婚約者がいるにも関わらず宙さんとの結婚を希望し私を蔑む
彼を手に入れる為に彼の弟と寝るこの人
一途といえば一途
我儘といえば我儘
『先生が言っていることは話になりませんね』
「宙…お願い」
泣きながら跪く彼女。泣いたり私を蔑んだりの繰り返し。解決の糸口はないの？

『そろそろお引き取りしていただけないですか？』

冷たい言葉にもう何も言えなくなっている彼女
仕方ないか。そういえば資料を届けに来たんじゃないの？でもこの雰囲気に何か言えるわけもなく傍観するしかない…

『先生は何をしに来たんですか？』
返事なし。もしかして資料は嘘？

『ここの住所何で知っているの？誰にも教えていないんだけど』
彼女は怖気つきながら無言を通す
『黙秘をするのなら院長に今日の事を報告します。いいですか？』
「それだけは止めて」
急に慌て出す