perverse
「あなたに用はない。それに私たち二人が会っている所をアンタの嫁に見られたら、昨日以上の修羅場になる。わからないの?」
「それはありえる。真寛は人の物を取るのは得意だけど、取られるのは苦手みたいだしね」
「じゃあ、そういうことで」
その場を立ち去ろうとした私に
「ちょっと、待って」
って引き止める
「せっかくだから、お茶でもしようよ」
軽く誘う翔。その態度がムカつく
「無理」
「義理の姉になる人とたまたま駅で会って親睦を深めるためにお茶することは変なことじゃないでしょ?」
「翔と二人きりになったら怒られる」
「やっと兄ちゃん美波をゲットできたから独占欲が半端ないね」
「何言ってるの?意味わからない……」
「知らないの?教えたあげるからお茶しよう」
4年付き合った翔は私を知り尽くしているから、今日もワザとエサを目の前に吊り下げてくる
ここは翔のペースに巻き込まれてはいけないと思ったけど、強引に近くのハンバーガーショップに連れて行かれた
「美波、何か食べる?」
「食べません」
相変わらず、翔には厳しい態度。連れ込まれたのは仕方ないけど、聞きたい話だけ聞いてさっさと出ようと。心に誓う。
翔は自分にはテリヤキバーガーセット、私にはコーヒーを買ってきた
「いくら?」
「いいよ。今日は俺のオゴリ」
いつもの天真爛漫スマイルで答える翔
「お金ないんでしょ?宙さんにお金を無心してるって聞いたわ」
「そういうこと言ってるんだ。俺、あれから主任になって少しは給料上がったんだよ。お金をせびっているのは真寛がうるさいから。仕方なくやっているだけ」
「はぁっ」
お前は嫁の言うことなら恥なことでも何でも聞くの?
「美波がそう言うのもわかるよ。でも言うこと聞かないと発狂するから仕方なくね」
寂しそうな顔で言う翔の目が、少しだけ揺れた
「それはありえる。真寛は人の物を取るのは得意だけど、取られるのは苦手みたいだしね」
「じゃあ、そういうことで」
その場を立ち去ろうとした私に
「ちょっと、待って」
って引き止める
「せっかくだから、お茶でもしようよ」
軽く誘う翔。その態度がムカつく
「無理」
「義理の姉になる人とたまたま駅で会って親睦を深めるためにお茶することは変なことじゃないでしょ?」
「翔と二人きりになったら怒られる」
「やっと兄ちゃん美波をゲットできたから独占欲が半端ないね」
「何言ってるの?意味わからない……」
「知らないの?教えたあげるからお茶しよう」
4年付き合った翔は私を知り尽くしているから、今日もワザとエサを目の前に吊り下げてくる
ここは翔のペースに巻き込まれてはいけないと思ったけど、強引に近くのハンバーガーショップに連れて行かれた
「美波、何か食べる?」
「食べません」
相変わらず、翔には厳しい態度。連れ込まれたのは仕方ないけど、聞きたい話だけ聞いてさっさと出ようと。心に誓う。
翔は自分にはテリヤキバーガーセット、私にはコーヒーを買ってきた
「いくら?」
「いいよ。今日は俺のオゴリ」
いつもの天真爛漫スマイルで答える翔
「お金ないんでしょ?宙さんにお金を無心してるって聞いたわ」
「そういうこと言ってるんだ。俺、あれから主任になって少しは給料上がったんだよ。お金をせびっているのは真寛がうるさいから。仕方なくやっているだけ」
「はぁっ」
お前は嫁の言うことなら恥なことでも何でも聞くの?
「美波がそう言うのもわかるよ。でも言うこと聞かないと発狂するから仕方なくね」
寂しそうな顔で言う翔の目が、少しだけ揺れた