perverse
お母さんが帰って来るまでの数分
沈黙
翔はニヤニヤした顔をして勝ち誇った顔をしている
真寛さんは対照的
追い詰められている
これで離婚の話は進む?
お母さんがスキップしながら母子手帳を手に戻って来る
自分が疑いをかけられたのが、払拭できましたーって思える笑顔
真寛さん、ここはあなたにとって完全アウェイです
私は彼女がどうやってこの環境を逃げ切るのか、ワイドショー感覚でワクワクしている
失礼だけど、完全他人事
たぶん4年前も、真寛さんは翔とこんなやり取りをして逃げ切って翔を私から奪い取ったのだろう
私に危害を加えるとかいった切り札を出して

お母さんがニコニコしながら、真寛さんに翔の母子手帳を渡す
「翔はO型。残念ながら、私は浮気なんて一度もしたことがないのに。そんなこと言われるなんてショック。お父さん一筋なのに」
キッチリ嫌味を言い返すお母さん
さすがにこれは侮辱だよね
普通、自分の事を棚に上げて義母にそんな事を言う真寛さんの神経を疑う
そんなお母さんを横目に真寛さん、都合が悪くなったのかスクっと立ち上がり「帰る」と言い出す
翔は彼女を制し鞄から書類を取り出し渡す
「本当の事を言わないのなら、お前なりに覚悟があると思っていいんだよな?これが俺の気持ちだ」
その書類を受け取り、固まる真寛さん
もしかしてこの書類・・・
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