perverse
核心をつく宙さんの言葉に対して真寛さんは無言を貫く
『とりあえず離婚の話が出るという事は、嫌でも家からお前の両親に報告が行く。それが嫌なら翔と話し合え。原因はお前の浮気とだろう?』
「俺は話し合う気はない。謝罪も受け入れられない。お前がやっていることは詐欺だよ」
そう言い放ち翔はリビングから出て行った

リビングにに残された宙さんと真寛さんと私
望愛ちゃんはお母さんが違う部屋に連れて行った。話がわからなくても、さすがにこんな話、子供には聞かせられないという配慮
『お前はどうするの?翔をこんなにも怒らして?離婚したくないのなら、お前が歩み寄らなくてどうするんだ?』
真寛さんは俯いて反省しているようにも見える
『取りあえず翔と話合え。まとまらなかったら、取りあえずお前の親に言う。覚悟して産んだんだろう?望愛を』
「だって翔、今でもずっと前の彼女の事、思ってるんだよ」
少し鼻声で言う真寛さん
もしかしたら、泣いてる?
「身体は私のところにあるけど、心は全くないんだよ」
『それがどうしたっていうんだ。お前が撒いた種だろう?』
「わかってるわよー、そんな事」
『翔に心がないのと、浮気して他の男の子供を作るのは別の話。お前は何がしたかったんだ?』
「子供が出来たら私の方を見てくれると思ったの。でも翔は子供を作るのは協力してくれなかったから、つい出来心で」
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