perverse
その姿は見覚えがある3軒隣に住んでいる方
ちなみに娘は姉と同級生で、母親同士仲が良い関係だ
おじさんと目が合う
「困っているんです!」
って目で訴える
両親は単身赴任で不在なのも知っているはず
おじさんはこちらに向かってやって来てくれた
ホッと胸を撫で下す私
「どうしたのですか?」
「助けて…」
他人のフリをして助けを求める
今、彼女と戦う力は全くないので他人に絡まれているフリをした

おじさんは真寛さんの前に立ち
「彼女に何か用ですか?」
真寛さんを睨みつけ、彼女が怯んだ隙に私の腕を掴みエントランスに逃げ込んだ
追いかけて来る事もなくボーゼンと立っている
その姿を見て、知り合いとは思われていないよう
「最近、変な人が多いですから気をつけて下さいね。念のため、警察に通報しますか?」
「何もなかったので、大丈夫です。本当に助かりました。ありがとうございます」
ペコリと頭を下げお礼を言い、おじさんと別れた
玄関のドアを開け溜息を吐く
「困った。どうしよう」
実家がばれた事そして話をしに来た事に不安が募る
それより誰が教えたのだろう?
とりあえず宙さんに電話をしなければ
バッグからスマホを取り出し、宙さんを呼び出す
『どうした?』
「遅い時間にごめんなさい。今、マンションの前で真寛さんに待ち伏せされたの……」
さっき、起こった事を宙さんに報告する
『まいったな』
困ったように言葉を吐いた
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