perverse
車に乗り込んですぐ
『ごめん』
「何で謝るんですか?宙さんは何一つ悪くないのに……」
『実家に押しかけた結果を招いたのは俺の責任』
「犯人は翔?」
『翔はあれからずっと実家にいて、アイツとは生活もしていないし、接触も拒否しているらしい』
「ということは興信所で調べた?」
『可能性は高い。たぶんアイツではなく、父親の方だと思う』
「何一つ悪い事をしていないのに、どうしてこんなに怯えないといけないの?」
『アイツを見たらわかるだろう?自分の思い通りに事を進めようとする。美波に言いがかりをつけられて罠にはめられないかが不安なんだ』
「現実に起こったら、本当に怖い話ですね」
『アイツならやりかねない…。翔も罠にはまって結婚した訳だし』

到着までの数分、私たちは無言た
宙さんのマンションの部屋に入ると、少し散らかっていたけど今日も疲労感マックスで片付ける元気はなかった
宙さんあも忙しいのに、綺麗好きの私に気遣って掃除機はかけてくれていたようだ
これ以上は文句も言えない
宙さんがお弁当を買って来てくれたので、それを食べ就寝の準備をする
仕事の疲労感+真寛さんの待ち伏せ、疑惑などで心身共に疲れ果てれいる
私は淡々と何も考えず動くだけ
考えてしまうと、疲れが増すだけだから
明日以降の仕事の事を考えると、これ以上疲労感を増やす事はできない
宙さんと会話がないまま眠りにつく
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