perverse
本当は姉を呼んでしまったら、確実に怪我の事が私の親に伝わって、この結婚が破談になる可能性が高い
だから絶対、言えない
確実仕事に行く宙さんに対する気遣い
決して連絡することも呼ぶこともないだろう
『美羽を呼ぶなんてこれっぽっちも思ってない癖に。一人で解決なんてしないで俺を頼れ』
私は宙さんの私を理解してくれる気持ちが嬉しくて目から涙が浮かんでくる
「うん」
私の中のいろんな気持ちが込み上げてきて
たぶんずっと我慢していたのだろう
涙が洪水のように溢れだしてきた
宙さんは慰めるつもりで、私を抱きしめようとしたけど身体の体制を変えると激痛が走る私の事を察したのか軽く手を握る程度で留めた
『うちの母に来るように連絡しとくよ。怪我の件は両親に話さいといけないから』
『美波が今座るだけでも辛いのがわかるから、速攻で帰りたい』
と言い帰宅を優先
私の実家に帰る選択肢もあったけど近所の人に見られたら、私の親の耳に入る可能性が高かったので拒否
マンションに帰ると翔はまだいたようでスマホをいじっている
私はコンビニで買ってきたおにぎりを数口お腹に入れ、睡眠薬と痛み止めを飲んでベッドに入る
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