perverse
「翔ね・・・美波ちゃんと別れる前に今の嫁とつきあいだしたんだ」
「・・・・・・・・」

頭の中が真っ白になった

ーーーーつまり、二股をかけられたってこと?

今、翔の隣にいる人に取られたってこと?

私はこの4年間何をやっていたのだろう

なぜ今日まで気づかなかったの?

今までのいろんな思いが頭の中を駆け巡り、私の中の感情の何かが切れたような気がした

全身に力が入らなくなり

私はしゃがみこんでしまう

相変わらず涙はも止まらない

ーーーーーーー

ーーーーーーー

どれくらい時間が経ったんだろう?

時間の感覚もわからなくなっている

頭の中がボッーとして、何も考えられなくなっている

体がフワッと浮いている感覚.......

正気に戻った時、私はベンチで横になっていた。

宙さんの膝を枕にして

夢かな?......なんて思って眼を開けると

そこには心配そうに私を見下ろす宙さんの顔が見える。

「大丈夫?」

彼は私の手首に指を置き、腕時計を見ながら脈を測っている

「脈は大丈夫。顔色も良くないし、また貧血かも」

そこはお医者さんらしい対応

「またご迷惑をおかけしてスイマセン」

もう謝るしかできない

本当に馬鹿だと思う



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