perverse
もしかしたら日にちがかわっているかも?って思って辺りを見渡す

花火をしているグループが見えたので、そんなに遅い時間じゃないみたいなので安心

「ゴメンネ・・・、傷つく話ばかりして・・・」

申し訳なさそうな宙さん

でも、悪いのは私

この4年間現実に眼をそらし、過去にしがみついて

ほとんど前に進めていない

本当に馬鹿だ

そしてこの結末を聞くのを望んだのも私

「宙さんは何も悪くない。 悪いのは私・・・だから・・・・」

やっと出た声はかすれている

心配されると、ますます自分がミジメ

涙を堪えるために腕に目頭を当てていたため宙さんの表情は見えないけど、優しい声が耳に入る

昔、大好きだった人によく似た声

「美波ちゃん、正直に聞くよ。翔のこと憎んでいる?」

突然のこの質問に

あっ、この人私の本心に気づいているんだ・・・って実感

現実を知らなく過去に縛られていたこの4年の間、翔は新しいカノジョと結婚して幸せにその時間を過ごしていた

その間、置き去りにされていた私

『幸せになって欲しい』

なんてウソでも絶対言えない

むしろ『私より不幸になれ!』

と思ってしまう私がいる

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