perverse
それから1時間後、翔からの着信

ずっとドキドキしながら待っていた

もう電話はかかってこないかも・・・

良くないことばかり考えていたので待ち受け画面の【翔】の文字を見て安心した

お風呂に入っていた・・・って
言っていたけど、そのわりには待ち時間が長い感じがする。
気のせいかもしれないけど・・・

「はい・・・・・」

携帯を取った手が震える

「オレオレ。ゴメン。友達と電話してて・・・」

いつもの調子の翔

悪びれる様子もない

あれっ、お風呂じゃなかったの? その後に電話かかってきたとか?

色々考えて話すことを考えるけど、言葉にならない

やっと出た言葉

「-----週末久しぶりに会えない?」

震える声で言った

「いいよー。オレも美波に会いたいし・・・土曜日でいい?家出る前にまた連絡する」

「うん・・」

声が震えている

本当は『なぜ無視するのか?』とかいろいろ聞きたいことがあったけど、何事もなかったかのような翔の声を聞いていると、何も言えなかった。

「オレ眠いから切るね・・・・」

とサッサと電話を切る翔

通話時間の表示は 【2分12秒】



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