perverse
「ところで、今からどこに行くんですか?」
「秘密!着いてからのお楽しみ」

フフフ・・・と微笑む宙さん

それから10分ぐらい車を走らせ着いたのは、マンションのモデルルームだった

「?????」

気が早くないですか・・・?

まだプロポーズの理由も聞いてないし、返事もしてないですよー

なんて思っていたら

「とりあえず付き合ってくれる? 独身男が一人で来るのも、来づらくて・・・・」

ああ、そういう意味ですか。一緒に行ってくれる人が必要だったんですね。

一瞬、本気で思ってしまった勘違いに反省

照れているように見える宙さんが、なぜかカワイイと思ってしまった



特急が停車する駅徒歩8分の新築マンション

モデルルームの入り口で「予約を入れていた星野です」と受付している宙さん

予約を入れている・・・・ということは冷やかしじゃないんですねー

と思っている私に

「ここね、即入居できるんだよー」

と嬉しそうに耳元で囁く

担当者の人が挨拶に来られ「奥様ですか?」と尋ねられる

「婚約者です・・・」

と当然のように答える宙さん

『婚約者じゃないんですけどー』

と心の中でツッコム私がいる


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