perverse
「4月に地方からこっちに転勤してきて面倒くさいから実家にいたんだけど、 そろそろ落ち着いてきたしね。もう地方に転勤も年齢的にないし・・・」

と話を続ける

「じゃあ、賃貸でも良かったんじゃないですか?」

意地悪な質問をワザとしてしまう

「それも考えたけど、税金のこととか 考えたら買ってもいいかなと思って」

そして突然ニヤって笑い

「美波ちゃんと生活するには、新築のキレイな所で始めた」

言葉に詰まるけど、タイミングよく料理が運ばれた

今日の日替わりはハンバーグ、フィレカツのセット

時計を見ると13時35分、お腹も空くわけだ

宙さんもお腹が空いていたのか話はそこで中断

二人で、もくもくと食べた

今回も宙さんのおごり

「ごちそうさま」

と言って車に乗り込む

今日の用事はこれで終わりかな?

そういえば本題終わっていないよね・・・なんて考えていると

「そろそろ行きますか」

宙さんが小さい声で言う

「どこに?」

と聞く私に、また悪戯な微笑みを浮かべ

「ナイショ・・・」って言う

なんか悪戯パターンがわかってきたから返答に困る

プロポーズの理由を私から聞くのも気が引ける

窓の外を眺めると、高速に乗っている

本当にどこに行くのだろう?


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